*Tiara*〜天使の君〜
部屋の扉を開けると、そこにはティアラと侍女のリサがいた。




「ティアラ。話があるんだかいいかね。」




ティアラは眠そうな目をこすり、こくんとうなずいた。



「この間、倒れてしまった時夢をみたと言ったね?」

「うん。お城にみずがたくさんくるの。みんなが逃げ回って……。それがね、いまに似ているの。怖くなって、リサにはなしていたの。」



ティアラは不安なようだ。やはり…ティアラにはこのことが見えていたのか。




「国王さまっ。もしや、ティアラ様は未来が……。」



「リサ!!私もそうじゃないかと思っているんだ。だが、もし事実ならティアラは将来様々な国から欲しいと言われるだろう。取り合いにもなるかもしれない……。今はだまっているんだ。」




この子を、この平和な国を守るために。



秘密にするしかない。
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