*Tiara*〜天使の君〜
川の近くへ来るとそこには爽やかな風が吹いていた
気持ちがいいところだ……
このルナ川には昔からよくきていたが
最近は政務に忙しく、こうして外に出ることができなかった。
「やはりここは気持ちがいいなぁ。久しぶりに息抜きができる」
川を眺め、すがすがしい気持ちだ
「確かに気持ちがよいところですね。」
「昔はよくクラウドとも来ていたな」
クラウドは今でこそ衛兵長だが、子供のころからわたしにつく護衛だった
だから、この場所に共にくることも多かったのだ
そうしてしばらくルナ川を眺めていると
少し上流にわずかなきらめきが見えたような気がした
あれは……?
あまりに一瞬のことであったため、気のせいかとも考えたが
もう一度、太陽のまぶしい光のなか目をこらすと
確かに上流で光るものがある
「クラウド、あれが見えるか?なにか光っているように見えるが……」
そういって光った場所を指さす
「あっ!確かになにか光ったような…」
クラウドも不思議に思っているようだ
「やはり見えるか……確かめに行ってみよう。クラウド、ついて参れ」
「は。」
そういうとその不思議な光に向かっていった