*Tiara*〜天使の君〜
城へ帰るとすぐに少女を抱き、中へ入る




「シリウスさまっ。おかえりなさいませ。ご視察ご苦労様でした……」


大臣のシルバが迎えにでてきた



「あぁ。それよりこれを」

抱きかかえてきた少女を少し突き出してみせる


脈はまだあるが、息が苦しそうだ


顔をしかめながら、弱々しく呼吸をしている



かなり弱っているな、はやく侍医に見せなければ


「この娘はどうされたのですか?ひどく具合がわるそうですが」


「ルナ川の河原に倒れていたのを助けた。きっと上流から流されてきたのであろう…はやく侍医に見せなければ」


少女を見つめた


誰かも分からぬ少女だか、なぜだか死なせたくはない
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