*Tiara*〜天使の君〜
コンコン




部屋のドアをノックする音がして、王女付きの侍女が入ってきた。



「おはようごさいます。ティアラ様。

今日はもうお目覚めでしたのね。声をかけてくだされば、すぐに朝食をお持ちしましたのに…。」




ティアラと呼ばれた少女は、おはようと声をかけながら部屋に入り


テラスへのガラス戸を閉めた。




「今朝は早くに目が覚めてしまったから、テラスで読書をしていたのよ。」




「そうでしたか。ではすぐに朝食をお持ちしますね。」


「リサ、そんなに急がなくていいわ。まだあまりお腹がすいていないから。」




侍女のリサはベッドの横にあるカーテンを開けた。


まぶしい朝日が窓をとおして入ってくる。




その光をあびて、ティアラのうすいブルーの髪は


美しく、キラキラ輝いた。
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