*Tiara*〜天使の君〜
ねむってしまったのか…


不思議な娘だ……


記憶がないとはいえ、名前だけでも分かればよいのだが



シリウスがそんなことを考えながら、少女の方をふとみると首にかかったペンダントに目をとめた


これは…?


静かに眠っている少女に近づき、ペンダントを手にとってみる


「あら…シリウス様、それは?」

アイルがその動きに気づいて言った


「この娘を見つけた時、これが光っていたから気づいたんだ…なにか文字が掘ってあるようだが…」



手にのっているシルバー製のハート型のペンダントを裏返してよく見ると、
確かに文字が刻まれていた


昨日の日付を示している数字、

それにその下には


(Tiara)



とあった
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