*Tiara*〜天使の君〜


さっきの夢はなんだったんだろう…


去っていくシリウスをみながら、ティアラはぼんやりと考えていた…




「ティアラさまっ!!お目覚めになられてよかった。」



「…ミオ!!私あのまま気を失ったのね。」


「はい。とても心配したのですよっ。それより…シリウス様は、やはりティアラ様をよほど気に入られてらっしゃるんですね。」



ミオはなぜかうれしそうに言う



「それはきっと私がけがをしていたからでしょう?」



「ふふっ。そんなわけありません。シリウス様は、女性に興味をもたれたことなどございませんし、
元々お怒りになられると誰にも手をつけられないようなお方なんですよ!
王宮のだれもが、シリウス様はよほどティアラ様をきにいられたのだと、
王妃さまにと望まれるのではと噂しております。」




「まぁ。そんな噂が?そんなわけないわっ。」





「うふふ。そうでしょうか?シリウス様はご気性の荒い方ですが、あんなに素敵な方ですよ?

シリウス様を目にした女性はみな惹かれてしまいますわっ。



そうです!
今日は宴が開かれるのです。体調がよければティアラ様もご出席をと言われております。


それまで少しお休みください…」




「えぇ…そうするわっ。おやすみなさい…」
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