*Tiara*〜天使の君〜


その時、扉の近くにいた臣下たちからどよめきが起こった




(なんと!!うつくしい娘だ…)



(あれが国王様が目にかけているという記憶喪失の娘か?)




そんな言葉があちこちでささやかれた






娘が臣下の横を通り抜けて真っ直ぐあるいてくる





「ティアラ…」


シリウスは思わず言葉を失った




近づいてくるティアラは


真っ白なドレスにきらきらとうすく青い髪がゆれ、まるで羽が生えているかのように軽い足取りだ





そのすがたは本物のエンジェルのようだった
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