*Tiara*〜天使の君〜



シリウスは、戦場から帰還していた



いきなりのルウイ国の奇襲にアルバン軍は慌てふためいたが、


ティアラがなぜかその奇襲を感じ、伝えたために勝利することができた




(ティアラのおかげで助かった…しかし、なぜ奇襲が分かったのだろうか?)





そんなことを考えながら馬を走らせていると、すぐに城についた




馬から颯爽とおりると
城を守っていた将軍シルバが駆け寄ってきた




「シリウス様。此度の戦のご勝利、おめでとうございます。」



「あぁ、ティアラの感のおかげで助かった。あれがなければ、あっさり奇襲されていたであろう。」



シリウスは城へ入りながら言った



「さようですな。ティアラ様に感謝せねばなりますまい。城の者たちのなかでは噂になっております。」




「噂?噂とはどのような…」

「ティアラ様には予知能力があるのではないか、と。」



「予知能力……。」


(確かにそうなのかもしれない…ただなにかの気配を感じ取ったのではなく、ティアラは夢で黒い軍隊が迫ってくるのを見たと言っていた。黒い軍隊はルウイ国の象徴だ…)






なにか考え込んでいる様子のシリウスを見て、シルバは

それでは失礼しますと言い立ち去っていった
< 61 / 103 >

この作品をシェア

pagetop