*Tiara*〜天使の君〜
シリウスは、戦場から帰還していた
いきなりのルウイ国の奇襲にアルバン軍は慌てふためいたが、
ティアラがなぜかその奇襲を感じ、伝えたために勝利することができた
(ティアラのおかげで助かった…しかし、なぜ奇襲が分かったのだろうか?)
そんなことを考えながら馬を走らせていると、すぐに城についた
馬から颯爽とおりると
城を守っていた将軍シルバが駆け寄ってきた
「シリウス様。此度の戦のご勝利、おめでとうございます。」
「あぁ、ティアラの感のおかげで助かった。あれがなければ、あっさり奇襲されていたであろう。」
シリウスは城へ入りながら言った
「さようですな。ティアラ様に感謝せねばなりますまい。城の者たちのなかでは噂になっております。」
「噂?噂とはどのような…」
「ティアラ様には予知能力があるのではないか、と。」
「予知能力……。」
(確かにそうなのかもしれない…ただなにかの気配を感じ取ったのではなく、ティアラは夢で黒い軍隊が迫ってくるのを見たと言っていた。黒い軍隊はルウイ国の象徴だ…)
なにか考え込んでいる様子のシリウスを見て、シルバは
それでは失礼しますと言い立ち去っていった