舞Days~4月。始まりを告げるBomb~
移動中の廊下で,湖心が声をかけて来た。
「ねえ,梓姫。さっきは随分あっさり納得したけど,怖くない?」
「皆も一緒だから,大丈夫。」
湖心はびっくりしたように目を丸くすると,プッと吹き出した。
「そっか。…姫は凄いね。」
「そんなことないよ。」
「…そんな姫に一つアドバイス。」
「何?」
「この先,Sクラスのメンバ-は下の名前で呼んだ方が良い。まだ話した事がない人も…ね。」
「なんで?」
「上の名前ってその人の家柄…みたいな意味もあるでしょ?…家で色々モメてる人もいるからね。」
「あ…そっか。うん。わかった。ありがとう。」
「い-え。頑張ろうね?」
「うん。」
そして,私達はパ-ティ会場の扉を開けた。