舞Days~4月。始まりを告げるBomb~



もうHRも終了の時間になって,先生は教室から出ようとして慌てて戻って来た。
そして私の前に来ると「はい。」と言って笑顔で“それ”を手渡した。
私は“それ”がなんなのか解らなかったが,とりあえず受け取った。



暫くすると湖心さんが近づいて来た。


「先生に何貰ったの?梓姫。」

「ぇ…?」

“それ”は掌に収まるほど小さな箱だった。包み紙は真っ白で,はじっこに小さな金色の字で“子”と書いてあった。


「開けてみてよ。」
さも何が入ってるか知っているかのような笑顔を浮かべ湖心さんは私を促した。

「はい…」


私は包み紙を丁寧に取り,箱を開けた。
“それ”が後の私の高校生活に多大な影響を与えるなんて考えずに………



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