せぴあなタメ息

その姿がライトに照らし出される。
 
明かりが明度を上げる。
 
その照明と共に、

彼は目を開けた。
 
キーボードが静かに音を吐き始める。

ヴォリュームをあげていく、

その音階は、

類の無意識の部分にまで入り込み、

深い切なさを探し出して、

締め上げる。

こっちの意識を魅了し、

ステージの上に作り出した幻想的な音の世界へ導いていく。

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