君と生きるという事


君は 毎晩 何かにうなされていた

僕は ただ君を抱き締めることしかできなかった


病院に居た頃は こんなのじゃなかったのに


毎晩 うなされる君を抱き締め 君の涙を見る度に 君の心の傷の深さを 痛感した



だけど それでも

僕達の生活は 順調に思えた

朝も 昼も 夜も
ただ抱き締め合って寝る

何もかも ふたりで分かち合い ふたりでひとつだった




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