君と生きるという事
ある星の綺麗な夜だった
いつものように 僕達は抱き締め合って寝ていた
ドンドンドン!!
玄関の古びたドアを 今にも壊れそうに叩く
“開けろ!居るのは分かっているんだ”
声の持ち主は 君の旦那だった
君はただ怯え 僕の胸の中で消え入りそうなぐらい 小さくなった
どのぐらい経つだろう もと旦那は30分ほど ドアを叩き続け
“まだ愛している”だの “絶対許さない”だの “ふたりとも殺す”だの 吠え続けた
我慢できなくなった僕は 玄関に出て行くことにした
旦那は 僕がドアを開けると すぐにヅカヅカと土足で入り 君を殴った
旦那は 顔色ひとつ変える事なく 君を殴り続けた
僕は 旦那を後ろから押さえこもうとするが 押さえきれなかった
10分ほどして 旦那は 力尽きたのか“また来る”と言い残し 帰って行った
近所の目は それから冷たく変わった
旦那は毎日やって来た
もう
この町にはいられなかった