君が弟、アタシが姉





何度も茜の名前を呼ぶ。





だけど、動かないし、反応もしない。








現実逃避したいくらいなのに、余計反応がないとこれが現実だと知らせられる。








「…倉橋さんのご家族の方ですか?」







病室のドアが開き、白衣を着た男の人が入ってくる。








「いいえ、違います。友達です」






颯がそう答える。





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