君が弟、アタシが姉






椛の頬に、一筋の涙が伝う。






「椛ぃ…?」







時川が問いかける。







椛は目を細めながら、寂しく微笑む。










「あっ……あはは!さっき頭ぶつけてさーっ……。あー痛い」






椛は苦しい言い訳をして、涙を拭って3階へ上がって行った。






「椛、なんで泣いてたんだろぉ…。ね、颯クン?」







「さぁ、知らね」



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