それは初恋で、
接点
#1 友達は突然に…
「藤沢亜希。」
「……」
「あれ、藤沢いないのか?」
「いませーん」
「珍しいな。休みか? 遅刻か?」
「知りませーん」
「ってか誰だっけ?」
「お前等なぁ…入学式終わって1ヶ月経つんだからクラスメートくらい覚えとけ」
「藤沢…」
「ほら、あのメガネかけた地味な子じゃない?」
「あぁ~居たっけ」
私、藤沢亜希は辛かった中学時代を切り離したくて、高校から特に目立たず、普通の地味な女子を全うしたいと願う、女子高生。
アガリ症、赤面症を隠す為に、下を向いていることが多い。その為、まだクラスメイトに顔も名前も覚えて貰っていない。逆もまた然り。
普段は遅刻なんてしないけれど、今日は特別理由があったのです。
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