それは初恋で、



自転車で、私を真ん中に挟んで走る景色なんて、想像したこともなかったから、私はどちらを向いても友達がいる幸せを噛み締めていた。

嬉しい半分どんな顔をして良いか分からないのとで、殆ど俯いてしまっていた。




「おはよ、早紀」
「おはよ、叶くん」
「藤沢さんもおはよ」

「ッス、叶!」
「早紀、おはよ」
「藤沢さん、おはよ」



「お…はよ…!!」





挨拶…された!!

名前も、間違わずに……




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