それは初恋で、




初日の試験科目すべてを終え、私は教室を飛び出した。


1階の靴箱横にある自販機にコーヒーを買いに。


でも、その自販機のコーヒーは売り切れていて、私は食堂入り口の自販機まで走った。


自販機のボタンを押して取り、慌てて教室に戻った。




「亜希!? どこ行って…」




私は早紀ちゃんの前を通り過ぎ、叶くんの前へ。

とりあえず、膝に手を突いて呼吸を整えながら、コーヒーを差し出した。



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