それは初恋で、
初めての恋は、通り過ぎてしまったけれど、他にも初めてのことは山ほどあって。
私の高校生活も始まったばかり。
夢で見たみたいに、これから、少しずつクラスのみんなとも打ち解けていって、楽しい毎日を全うしたい。
こんな大好きな人たちに囲まれて、
私はもっと変われる筈。
まだまだ未知の明日へ
これからみんなと歩んで行きたい。
「お、旧校舎久々」
「相沢、来たことあるの?」
「まぁな」
「次の授業まであと何分?」
「あれ? さっきチャイム鳴った?」
「あの時計合ってる?」
「いや、10分早い」
「ここもまだ小さくチャイム鳴るんだよ」
「へ~」
「しッ、黙って」
、キーンコンカーンコン~…
キーンコンカーンコン~…
旧校舎と新校舎のチャイムが重なって、空高く響いた。
完。