それは初恋で、
興奮して、バッと携帯の画面から相沢くんへ視線を移すとき、歪んだメガネがずり落ちた。
「あ、…」
私は、メガネを外した。
「掛けないの?」
「直ぐ家だし。伊達メガネだから、むしろよく見えるの」
不思議。
相沢くんの前だと、私は暗い気持ちを持っていても、自然と明るい気持ちにもなれるんだ…。
友達になれた…のかな?
「そっちのが、絶対良いって。明日試しに外してけば?」
「無理!!」
「即答かよ」
「ごめん、やっぱり多人数はどうしても恐怖心が…」
「……」