メガネで無口な王子様
「お帰り~杏里♪」
「…ただいまぁ。」
瑠璃がお出迎え。
「波多ピーもお帰りぃ~~!!」
「あぁ。」
カチャっとメガネをあげて返事をする波多野くん。
「聞いてよ波多ピー!さっきねっっ」
瑠璃は波多野くんにベッタリでもう、好き丸出しだった。
「お帰り。杏里ちゃん☆」
ニッコリ私に言う悠斗くん。
「ただいま☆」
さっきの波多野くんの会話を思い出し、ただいま☆ の後に悠斗くんって付けるのをやめた。
………何で私波多野くんの言うこと聞いてんだろ……。
「……あのさっ……これ……。」
さっと悠斗くんが私の手に小さな箱を渡した。
「………??何??」
「開けていいよ。」
私は悠斗くんの言われたとおり、箱のリボンを解いて開けた。
「……これ……。」