メガネで無口な王子様


このままじゃ、本当にばれちゃう。


瑠璃だけは悲しませたくない。






だったら………




私は………。








「あーんりちゃん!!」


放課後、悠斗くんが私を呼び止めた。







「一緒にかーえろ!!」




悠斗くんはご機嫌だ。


ニコニコしながら私を見てる。






「……………杏里。
帰るぞ。」






後ろから低い声で波多野くんが言う。




こんなの……だめだよ…。




瑠璃が近くにいるのに……。








もうはっきりしなきゃ。










「悠斗くんっっ!!!」


「………なっなに???」








「…………私っっ……………











悠斗くんが好きだよ!!!」

















私の発言にまわりが一気に沈黙した。 







これでいいんだ…。




これで…。







「まっ……………マジで??!!」


「うんっっ…………!!

じゃ、帰ろっっ!!!」








私は振り替えれなかった。






波多野くんの顔が見られなかった……。 









ごめんね………。





本当、ごめんね。 













たった1日くらいの両想いだったけど



幸せな1日をありがとう。




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