メガネで無口な王子様
ー心の扉ー
翌日。
悠斗くんから一緒に学校に行こうというメールが来た。
OKするしかなく、一緒に行くことになった。
「杏里ちゃんっ♪
おはよっ!」
「……………あっ……おはよ。」
悠斗くんは他愛もない話をしていた……と思う。
正直、聞いても右から左で、全く、聞いていない状態だった。
「…………杏里ちゃん??
元気ないね?
具合でも悪いの??」
悠斗くんのその言葉が耳に入る。
「あっ!なんでもないよっ…!
ちょっと昨日眠れなくて…
ボーッとしちゃってるんだと思うっ!」
「そっか?無理しちゃダメだよ??」
「うんっ…ありがとう…」
悠斗くんに心配かけちゃいけないよね。
もう決めたんだ。
私は悠斗くんを選んだ。
…………本当に好きな人を選ばずに…。