君に出会えた奇跡…

部屋について、ドリンクを持ち

私は部屋を出てグラウンドへ向かおうとしたとき、

そこにはたけちゃんがいた。

「パァンッ」

たけちゃんは、ボールを壁に向けて投げていた。


「…お、柚じゃん」


「うん。てか何してんの?」


「あぁ、今から休憩だから自主練」


「ふぅん。でも一応水分補給した方がいいよ、はい」

私は水筒を渡した。

「サンキュ」


「じゃぁ、他の仔もあっちでまってるから行くね」


そして、グラウンドに戻ろうとしたとき…

ガシッ!たけちゃんに腕を掴まれた。


「なに?」



「あのさぁ、柚なんでマネージャーやろうと思った?今まであの事故もあったりして野球嫌いだったのに…」



あぁ…そういえば、たけちゃんには言ってなかった気がする…



「1年前の試合…覚えてる?」


「うん」


「あの試合ものすごく惜しくて、たけちゃんたちもすごく悔しい試合だったと思う。」


そう、でも私はあの試合であることに気づいたの。


「でもね、あの試合見てて野球はチームみんなが心を合わせてやらないと勝てない。すごく仲間が大切なんだなって思い出したの」


「仲間がいなければ野球ができない。仲間がいなければこんないい試合ができないのだって、私気付いたの」








< 38 / 93 >

この作品をシェア

pagetop