君に出会えた奇跡…
部屋について、ドリンクを持ち
私は部屋を出てグラウンドへ向かおうとしたとき、
そこにはたけちゃんがいた。
「パァンッ」
たけちゃんは、ボールを壁に向けて投げていた。
「…お、柚じゃん」
「うん。てか何してんの?」
「あぁ、今から休憩だから自主練」
「ふぅん。でも一応水分補給した方がいいよ、はい」
私は水筒を渡した。
「サンキュ」
「じゃぁ、他の仔もあっちでまってるから行くね」
そして、グラウンドに戻ろうとしたとき…
ガシッ!たけちゃんに腕を掴まれた。
「なに?」
「あのさぁ、柚なんでマネージャーやろうと思った?今まであの事故もあったりして野球嫌いだったのに…」
あぁ…そういえば、たけちゃんには言ってなかった気がする…
「1年前の試合…覚えてる?」
「うん」
「あの試合ものすごく惜しくて、たけちゃんたちもすごく悔しい試合だったと思う。」
そう、でも私はあの試合であることに気づいたの。
「でもね、あの試合見てて野球はチームみんなが心を合わせてやらないと勝てない。すごく仲間が大切なんだなって思い出したの」
「仲間がいなければ野球ができない。仲間がいなければこんないい試合ができないのだって、私気付いたの」