君に出会えた奇跡…


「…ってことなんだ」


「そうなんだ……てか、今うちら2年だよね?」


「そうだよ」


「で、あの試合終わって、マネージャーになったのって1年だったよね?」


「うん。だから今から約1年前…」


「あのさー、柚。」


「うん?」


「健にあの試合がきっかけで野球が好きになって、マネージャーになりたいって言うのおそくない?…いや、おそい!!」


「だよねぇ~。なんかそのうち話そうと思ってたら1年たった…みたいな?」


うん。ほんとに。1年て早いなぁって思った。


「柚はなにげ天然入ってるかもね。たしかに1年早いけど。」


「えっ?あたしって天然入ってるの?」


「うん。なんかたまに考えがポワァ~ンとしてるトコあるよ」


「へぇ」


初めて天然って言われた。


自分では天然なのかちがうのかよくわからない。



「でも、この機会に健にちゃんと自分の気持ちと一緒にそのことを伝えてあげたからよかったんじゃない?きっと健もそのことをずっと考えてたかもしれないし」


「うん、なんか自分でもスッキリした気分…」



「そう!それが1番いい気分なんだよ!もうすぐ甲子園に向けての予選が始まるから、その気分のままチームみんな甲子園行ってくれるといいんだけどね♪」


「大丈夫だよ♪だって、今日の練習試合結構みんなパスとかよくつながってたし」


「だよねぇー」


私は、今後の試合でとても大切な人が重い病を背負わなければならないなんて思ってもいなかった…


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