君に出会えた奇跡…
━佑真━
健に本当のことを聞いて、俺は少し自分が悔しかった。
なんで、健の事をもっと前から気づいてやれなかったんだろう…
いつも俺は、あいつのボールを受けているのに、投げているあいつの気持ちなんて全くわからなかったんだ。
最悪だな…俺。
でも、今あいつの口から本当のことをいってくれてうれしかった。
みんなに迷惑をかけたくないきもちとか
一緒にみんなで甲子園にいきたいからとか
全部あいつのそうゆう優しさがたくさん伝わってくる…
だから俺は言った。
「わかった。このことは試合中誰にも言わない。だからお前ができるところまでちゃんとやって、次の試合にいく。それが今のお前の目標だ。」
「わかった。ありがとな、お前、最高だよ…」
健は「ニカッっ」と輝く笑顔をみせて自分の位置へ戻って行った。
俺はその笑顔がもう当分みれないなんて思ってもいなかった…