君に出会えた奇跡…
━佑真━
健が運ばれてから1時間がもう3時間も過ぎている…
あの試合が終わってから、学校に戻り部室で健の怪我の結果がくるのをチームみんなで待っていた。
「プルルルルル」
一本の電話が鳴った。
みんな俺のほうをいっせいに向いた。
それは、さっき健が運ばれたときに付き添いで言った柚からだった…
俺はつばを一回飲んでから電話にでた。
「もしもし。柚?」
「うん…佑真?」
「あぁ…。でどうした?健は大丈夫なのか?」
俺はそのことだけがすごく心配で聞きたくてしょうがなかった。
「うん…手術は成功して、たけちゃんもすぐに目が覚めてふつうにしゃべれるよ」
「そうか…それで、肩の具合はどうなんだ」
「それはね…ー、佑真、落ち着いて聞いてね」
「あぁ…」
「たけちゃん、もしかしたら野球出来なくなるかもしれない…」
「えっ─────────」