夢みる人魚姫
とっても大事な君だから
いつまでもそばにいるよ
君がいらないって言うまでね
…日曜日
「……」
「……ν」
「ねぇ、何時に待ち合わせだったっけ」
「…10時です」
「今は何時?時間決めたの誰だっけ?」
「今は1時で、10時って言ったのは俺です」
「……」
「……」
「ごめ」
「ふざけんな!!何、なにがあったの!?お婆さんか、荷物担いだお婆さんを背負って家まで送ったの!?!?」
「え、いや」
「迷子の子猫ちゃんにミルクでもあげてたの!?」
「あ、の」
「もー、どうしていつも遅れるの??待ってる間に何人に声かけられたと思ってんの!」
「ごめ」
「…そんなんだと、ナンパについていっちゃうよ??」
「え…」
「…目を離さないでよ」
あ、そうか…
ギュッ
「ちょっ!?とし、ここ街中!…とし?」
「ごめん。1人にさせてごめん。不安にしてごめん。次は必ず守るから」
「とし……」
「明夏」
「とし、あんたそれこの前と同じ事言ってる」
……え?
「いい加減にしろー!!台本でもあんのかってぐらい、まったく同じだから!」
……うそー!?!?
「……でもまぁ、こんな奴好きになった時点で負けかな。」
「明夏……」
「他の子なら、もっとめちゃめちゃ怒ってるんだからね!」
キュ~ン
「明夏」
「何よ」
「大好き」
カァッ
「ばっばっ馬鹿ぁぁぁー!」