ふたり
バァンッ
「結っ!」
寝室を飛び出すと
「柊ちゃん?」
キッチンから結の声
「柊ちゃん、おはよー」
「『おはよー』じゃないよ、結
なにやってんの?」
オレはキッチンに入り
結を叱りつける
「火はもう使うなって言っただろ?」
踏み台に乗りシンクに向き合い
ボウルに卵を割り入れてた結が唇をとがらせ
「ダイジョーブだもん
私、お料理くらいできるもん」
「そう言って この間
火傷したクセに」
悔しそうに
シンクをにらみつける結は
身長125㎝ 体重18㎏
だいたい8歳くらいの姿になっていた
結の頭を くしゃくしゃ撫でて
「頼むよ、結
大人しくしてな?」
「でもぉ~」
「……洗濯物をベランダに干そうとして、危うく転落しそうになった人は だぁ~れだ?」
プゥ~~とまん丸の頬を膨らませ
「柊ちゃんのイジワルっ」
結はピョンッと踏み台から降り
リビングのソファーにドサッと座った