ふたり




穏やかな毎日だった




小さな結と




ずっと、ずっと一緒にいた





1日中 一緒にいて




結は笑ったり怒ったり



ご飯は麺類しか食べなかったりワガママも言って



オレに たくさん甘えてくれた





だけど眠る前



結は必ず言った





『ありがとう、柊ちゃん

私が死んでも

いつまでも泣かないで

必ず、また幸せになってね』





もちろん 聞き取りにくい



赤ちゃん言葉で




オレは何も言わず




ただ日だまりみたいに暖かい結の小さな身体を抱きしめた





もう、不思議と
哀しみはなかった




そして 結



オレ わかったんだ




永遠って
時間の長さじゃないんだね




キミがくれた最期の時は




1秒、1秒 一瞬の時が
永遠だった





キミがくれた1秒 1秒が




永遠だったよ




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