ふたり



私の旦那サマは高校教師



「高野先生に誘われても飲みに行っちゃイヤだよ」



私が上目遣いで見つめる



「はい、はい」



「今夜は月に一度の大切な夜だからねっ」



うーんって柊ちゃんは上を見て呟く



「その排卵日だからって言うの
ちっともムードないよね?」



苦笑いをする柊ちゃんに



「仕方ないもん
私、赤ちゃん欲しいんだもん」



ぷぅって
頬を膨らませたら



柊ちゃんは優しく笑って
指で私の膨らんだ頬を押すと



ぷしゅうって
私の口から空気がもれた




「じゃ、行ってきます」



そう言ってから


柊ちゃんは少し照れくさそうに


頭をかいて


私の肩に手を置いて

チュッて軽くキスしてくれる



へへへ~って私は大満足



「行ってらっしゃ~い」



元気に手を大きく振った




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