【旧】モノクローム
そんな私をユウタが後ろから私を抱き締めて止める。
「風呂なんてどうでもいいよ」
「……」
くるりと振り返った私にユウタは軽くキスをする。
そのまま寝室のベッドに倒れ込む。
相手にされるがまま。
この行為になると、私の思考が全く働かない。
考えなきゃいけないのに。
考えられなくなる。
どうしようもなくもどかしくて、少し心地いい。
『――アンタなんか』
「……やっ!」
一瞬、体が硬直して小さな悲鳴が漏れる。
今……
「ハヅ……?」
私の上に覆い被さっていたユウタは手を止める。
きっと、この行為の拒絶反応だと彼は認識したのだろう。
「……ん、何でもない」