【旧】モノクローム
Chapter 2
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昼食の時間帯ということで、一層賑わう食堂内でアイツらを見つけるのに苦労した。
当のアイツらはというと、いつもと変わりなく大声で爆笑していた。
何が面白いのか、わからないけど、きっと何か楽しいんだろう。
俺がそいつらのところに行くと、真っ先にそのグループの女子ひとりが俺に気づく。
周りの雑音に掻き消されてハッキリと聞こえないが、彼女は俺を指差して口を動かしている。
そいつらの席に着くと、男子のひとりに容赦なく頭を叩かれた。
「ったく。昨日のカラオケすっぽかしやがって」
「お金、あたしが立て替えたんだからねー」
口々に言いたい放題話す連中をよそに、俺はさっき俺を指さした女子に訊ねた。
「柳(ヤナギ)ってさ、K高出身だよね?」
すると彼女は素直に頷いた。
「うん、そうだけど……」