V O I C E
会見の時間になり、

私と海は会場へ入った。


一瞬みんながざわめいて

同時に沢山のフラッシュが

私たちを襲うようにたかれた。


私たちが2人同時に席につくと

私は満面の笑みで言った。


「私、舞北 モカ(本名)と、

宇都宮 海はこの度結婚します。」


会場が一気にざわついて、

またフラッシュがたかれる。


私が少し戸惑っていると、

海は静かに私の手を取り

おそろいのダイヤの婚約指輪を

記者の人たちに向けた。


すると1人の記者が言った。

「そんな若くに結婚して

大丈夫なんですか?」


海はすぐに答えた。


「絶対、一生幸せにしますんで」


その言葉に私は感動して、

涙を浮かべた。



みんなが私たちを祝福してくれた。





この時間が私の人生で、

最も幸せな時間だった。




その日から私の時計は止まっている。
< 7 / 8 >

この作品をシェア

pagetop