変人?いいえ、芸能人!?

意識…?






今日は小雨が降っている。


彼が初めて店に来てから一ヶ月がたった。


最近彼はあまり来ない。
どうしたのだろうか?

彼が来るのを楽しみにしている。

きっと私だけだろうな…。

私は彼をよく知らない事に気づいた。


店員とお客さん。
ただそれだけの関係。

わかっているけど空しい。


店のドアが空いた。

『いらっしゃいませ』

「ホット。」

『…はい。』

彼だ。
今日もホット。
砂糖とミルクは無し。
覚えちゃった。

『280円です。』

彼が財布を出した瞬間、
財布が落ちて小銭が床に散らばる。

「やべっ!」

慌ててる彼を見て、
ちょっとだけ可愛い。なんて思ってしまった。

コーヒーを用意したのにまだ小銭を拾ってる彼。


『大丈夫ですか?』

彼の近くに行き、一緒に小銭を拾う。

これって今までで一番近くない?

なんか緊張する。





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