神様、私をデブにしてくれて、ありがとう。



右の窓から明かりがふっと消えて…しばらくしてゆうちゃんが家から出て来た。







「ゆうちゃん……」







気持ちを伝えに来たはずなのに、ゆうちゃんを見たら涙が溢れて喉がつまって、言葉が出て来なかった。









『ゆ、百合ちゃん、落ち着いて。とりあえず、公園に行こうよ』







そう言ってすごく自然にゆうちゃんは手を引いてくれた。




幸せだった、あの頃みたいに。





それだけでまた涙が溢れたから、ゆうちゃんはますます困ってしまったみたいだった。












< 190 / 205 >

この作品をシェア

pagetop