神様、私をデブにしてくれて、ありがとう。



『うわ、デブ!てめえ、人の教室の前通るんじゃねぇよ!気持ち悪りい』





西條百合華、中学生の朝。



それはいつもこの言葉で始まった。








お前の為の廊下じゃないんだよ、ボケ!







なんて言い返せたらどんなに気持ち良かっただろう。








どうやら男の子にとってデブな女子というのは、最も疎ましい存在らしい。





席替えで隣の席になれば派手に机を離され。



給食の時間、私が盛りつけたご飯は全部捨てられる。







< 4 / 205 >

この作品をシェア

pagetop