君、想う刻



「うん、これなら赤点の心配はないよ」




「本当?あ―良かった」




廣瀬のお墨付きなら安心だ




「………所でバイト見つけてるの?」



「へっ?」



廣瀬は私のカバンを指した



アルバイト雑誌は無残にも出ていた




「アルバイトするなら廣瀬の会社ですればいいのに」




廣瀬が紅茶を飲む


別に日常のことなのに見とれてしまった



「朱音の年だったら……接客しかないね」




もちろん廣瀬にバレない程度に見るけど




「ありがとう助かる」



「いいえ……」



廣瀬が一瞬何かを考え込む




「廣瀬……ありがとう」



「いいよ、朱音の為なら何だってするから」




廣瀬に見つめられると……変にドキドキする




「朱音、バイトはテリーカモでいい?」




「うん」


働ければどこでも!!




「テリーカモには僕から話して置くよ


テスト明けから働けるように話をつけて置くよ」




それはじゃマズイ……



今すぐにでも働きたいのに




「朱音そんなに学費とか大変?」



「別に?」



「じゃなんでバイトするの?」




それは……



「そりゃ……自分の遊び代とか


てーいうか学費とかなんで廣瀬持ちなのっ?!」




「なんのこと?」




廣瀬はとぼけた






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