君、想う刻


「………ねぇ私が廣瀬って呼びはじめた日から好きになったって


もしかして………」




「あの頃は朱音は小学生だったし

ほら……僕もまさか朱音が本気だと思わなかったから」




なんかそれはそれでムカつくけど……




「廣瀬……」



「帰ろっか

葵ちゃん朱音を待ってるみたいだし」




「…………うん」




言えなかった


廣瀬の背中を見ながら言えなかったことを


少し後悔してる






< 44 / 95 >

この作品をシェア

pagetop