愛傷─幼なじみとの恋─
「綾、強えーな!!」

「別に強くないもん!か弱い女の子だもん!!」

あたし実はか弱いんですよね…。

「雛乃は俺らの学校の中では強気なタイプなのに……」

え…。やっぱりあたしって凄い事した?

「じゃ、じゃああたしは彼女さんに勝ったわけだ!!」

その言葉に大笑いする雄。

「笑わないでよ~!!」

雄の肩を叩くあたし。

この関係だから…今、笑っていられるんだ。

「でも雄、別れてよかったの?遠回しに言えばあたしが原因でもあるし…」

雄が彼女さんをフッたのは彼女さんがあたしの事を言ったから。

「いいよ?だって俺、綾の事を悪く言う奴許さないから。それと、雛乃はもう「彼女さん」じゃない」

また少し…涙がでそうになる。

「綾、最近泣いてばっかりだな……。何かあったなら言えって!!」

………………雄が悪いのに。

「全部、雄のせい。……雄があたしを壊していく。」


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