TOXIC ―不適合な奴等―
 ヤカンが唸りを上げ、インスタントの珈琲を欠けたマグカップに注ぐ。


 ほとんど毎日探偵業などは成立たない。

 依頼があったとして、ペットの捜索だの子守だの近辺調査だの、ありふれた物だ。

 極稀に、要人関連だの異種族関連だのそして、『調律者』関連だのの依頼があるが、大半は断っている。

 危ない橋は出来る限り渡らない主義だ。

 そんなモノは『アカデ』に任せるに限る。

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