TOXIC
―不適合な奴等―
だらりだらりと歩く彼が向ったのは街の東。
目抜き通りを少し外れた所に、それはある。
屋台村だ。
と言っても少しばかり広い広場程度の規模だが、屋台と言うだけあって書入れ時は夜の為、この時間、大体が閉まっている。
幾つか湯気の上がる屋台の内の一つ、端の方にある『めし・さけ』とだけ書かれた、ちんけな造りのモノに入った。
「よう」
「おおッ旦那!!」
どうやら馴染みのようだ。
四十代だろうか?
少し背の低い、ひょうきんな顔付きの黄色人の男。
土方(ドカタ)のような格好に、頭には捩じり鉢巻き、腰にはエプロンをして……何故か短刀が見える。
目抜き通りを少し外れた所に、それはある。
屋台村だ。
と言っても少しばかり広い広場程度の規模だが、屋台と言うだけあって書入れ時は夜の為、この時間、大体が閉まっている。
幾つか湯気の上がる屋台の内の一つ、端の方にある『めし・さけ』とだけ書かれた、ちんけな造りのモノに入った。
「よう」
「おおッ旦那!!」
どうやら馴染みのようだ。
四十代だろうか?
少し背の低い、ひょうきんな顔付きの黄色人の男。
土方(ドカタ)のような格好に、頭には捩じり鉢巻き、腰にはエプロンをして……何故か短刀が見える。