TOXIC ―不適合な奴等―
 ハメネイの手が止まり、口元に付いていたご飯粒が落ちた。


「バーナムのって、12かそこらじゃなかったか?」


「ヘェッ! そうなんですよねぇ……いや、全く世も末だ」


 一人ゴチるようにうんうんうなずく。
 たしかに十二で結婚……世も末だ。


 そんな世間話をしながら、遅い食事を終える。

 空にはうっすらと膜のような雲が広がり出して、灰の空を少し和らかくしていた。

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