TOXIC ―不適合な奴等―
「茶~淹れるよぅ。しばらく見なかったねぇ。何してたの?」


「ん~? いつもどうりだよ。暇~にね」


 煙草を銜えたまま適当に店内を見る。
 いつの物かは解らないが、繊細な装飾を施された甲冑(カッチュウ)やら、人の身の丈程もある瓶(カメ)、掛け軸、古びたマリオネット、良く解らない動物のぬいぐるみ、更には裸婦像まである。

 と、妙なサングラスをした花の置物が気になった。

 手に取って見る、すると王が茶器一式を置いた音で、くねくね踊り出す。


「………」


 手を叩いてみると、更にくねくねと踊る。
 どうやら音を感知して動く物らしい。
 …用途が解らない物がこの骨董屋には多いい。


「茶~入ったよぅ、ロスちゃんこっち来なぁ」


「あ~ども」


 とりあえず置いて、茶を頂く事にする。

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