TOXIC ―不適合な奴等―
 何やら怨めしそうに見てくる。

 少しバツが悪くなり、小さく嘆息をして仕方なしに頭を軽く撫でる。
 …余計ブーたれてしまったが、話が進まないので自分から切り出す事にした。


「で、客ってのはなんなんだ? 新種の虫か何かか?」


「ふざけないでよ? 依頼人さんに決まってるでしょ」


 更に深く嘆息して、頭をガシガシ掻く。


「あ~どんなヤツなんだ?」


 少し考え込むように唇に指を当て、斜め上を見ながら、


「んと…たぶん女の子、かな。あたしと同じ位か少し上、だと思う」

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