TOXIC ―不適合な奴等―
「わざわざ一人でこんな事務所なんかに来てくれたんだから、話位聞いてあげなよ」


 嘆息。
 ユエルのこうゆう眼は苦手だ。
 いつも自分よりも人の心配ばかりをしているから、いつの間にかこんな顔をするようになってしまった。
 これではイジメてる見たいではないか。


「…………」


 嘆息混じりに頭をガシガシ掻く。
 …これには勝てない。


「…わかったよ。とりあえず話だけだからな」


「うん」


 だからハメネイ好き♪ 、と言わんばかりに引っ付いてくる。

 紫煙と溜息を吐いて、事務所へ入った。

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