TOXIC ―不適合な奴等―
「うんにゃ、全く」


 そう言ってアクビをこき、うにうにと口を動かす。
 …何とも失礼なヤツだ。

 そんな事一切気にした様子の無いセグゼナは、エプロンに突っ込んでいた手を出して、腕組をする。


「まぁ昼時はこんなモンだな。で、どっか行くのかい? 昼前から珍しい」


「ああ? 只の煙草切れだい。好きで出たんじゃねぇよぅ~」


 ぶいぃっと口を尖らし、只でさえ丸まった背をさらに丸めてみせる。


「へっマヌケだねぇ。貯め買いくらいしとけヘビィさんよ」


「してんよ。ストックも切れたんだい」


 プヘッと息を吐き、ヒラヒラ手を振って別れ、またダラダラ歩き出す。

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