BLACK×HEAVEN
「あなたは…天使のような子ね。名前は?」



天使?



いや…



ちょっとお姉さん…



照れるやん。



「天城ルイ。あたしは天使なんかじゃない。堕天使や」



あたしはそう言ってニッと笑った。



女も笑った。



こんなにキレイに笑う人を、あたしは初めてみた。



「ルイちゃん…ありがとう」



女はキレイな笑顔の陰影を残して、ふっと消えた。



自分が本来いるべき肉体に戻ったんやろう。
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