BLACK×HEAVEN
熱気がふっとなくなると、目を開けた。



目の前には驚くべきものが広がっていた。



大きな一軒家が、手のつけようのないくらいに広がった真っ赤な炎に包まれて、ゴオゴオと痛烈な悲鳴をあげている。



「何これ…」



状況がわからん。



ここはどこ?



あたしは一体どうしたらいいの?



「ここ…」



カズサは、炎の色をそのまま顔に写して言った。



「ここ、知ってるん?」


「リョウジの家…」



ということは、ヒメコとリュウの家でもある。



もしかして…



ヒメコはこの中に…?
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