BLACK×HEAVEN
「ヒメコ!どこ?!」



声帯がぶち切れるかと思うほどの大声で叫んだ。



「ヒメコ!!」



何回呼んでも返事はない。



ホンマに…



こん中にいるん…?



「ルイ!とにかく火を消せ!お前なら出来るはずだ!!」



あたしになら出来る…



あたしにしか出来ひん…



「来い…」



あたしは必死であるモノを動かした。



風。



火自体を動かす事も出来る。



でも、他の場所に移動するだけで消える事はない。



水を動かす事も出来る。



でも、水は重すぎて、火が消える前にあたしが倒れてしまう可能性があった。



だから、風しかなかった。



体が…



千切れそう…



痛い…
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